SPS4wについて

立ち上げまでの経緯

佐藤昭子と徳永泰子は20代からの知り合いです。

 

私たちは、有限会社ジ・アクト・コネクションの現場で出会いました。

(佐藤は青木義博氏・徳永は小林清隆氏の舞台監督助手として)

その後、各々が舞台監督や演出部など色々な立場で、様々なジャンルの作品に参加し、キャリアを重ねてきました。

 

コロナ禍になってからの業界の会合がきっかけで久々に意見を交わし、お互いが強く共感したのは『現場での人材不足』『人材育成が急務』ということです。

 

「これからの担い手に何をどう伝えていけば良いだろう?」 

「人を育てるってどうすればいい?」

 

その為の具体的な手段を模索し、更には女性に特化した活動が出来ないか

ひとまず、現場の垣根をこえて、情報交換出来る場所を作ってみよう!

 

ということで『SPS4w』を結成することになりました。


目指すこと

〜個人から、横につながり、業界の可能性を広げること

そして次世代の育成に向けて〜

 

女性演出部の仕事内容は多岐に渡り、ジャンル・作風・現場の規模によっても対応は様々です。仕事のスキルを上げるためには、現場の実践の中で学び、経験を積み重ねていくほかなく、成長には時間がかかります。でありながら、行った先の現場では実際に作業・進行していく役割を担い『即戦力』として働くことを求められています。  

私たちは現場に入った初日から、ギャランティをいただいて仕事をします。キャリア、仕事の内容がどうであれ、新人でもベテランでも同じ1スタッフとしてカウントされ、お金をいただきます。

そう考えると、知識やキャリアの差があったとしても、その作品を作り上げる中で、『1即戦力』とならなければならないわけです。

 

日々の業務に追われる中、自分の中ではどうにも解決できないことや、人の意見を聞いてみたい、より効率的な方法はないのか、など誰かの力を借りたくなることもよくあります。

そんな時、持っているスキルや知りたい情報を共有できたり、困った時には相談できる場所があったら良いのではないかと思いました。

 

実際、キャリアを重ねた方たちは豊富な知識、体験、現場で役立つ情報を持っています。

若手も様々な新しい手法や情報を見つけ、柔軟な発想でそれを生かし取り組んでいます。

 

世代やキャリア、現場の垣根を超え情報共有の場になり、向上心に応えられる場になっていきたいと思っています。

 


具体的には

●情報交換の場作り

 

・情報や知識の共有

→Googleスプレッドシートなどの活用

→Lineなどの活用

→懇親会の開催

 

 個人が関わることができる現場は限られており、情報交換ができる場があることで、様々な環境や考え方を知ることが出来る。自分が必要とするときに、話を聞いてくれる人、違う考えの人、経験をシェアしてくれる人が集まる場所を公演のための作業に追われる場所と分離する事で、視野が広がり、得た情報をそれぞれの前進・向上のための良き選択に繋げるような場作り。

 

●現場以外での勉強の場作り

 

・スキルアップ

→勉強会の開催(YouTube, Zoom, 対面など)

 

公演の準備期間に、小道具、履き物など具体的に担当する可能性のあるものや、新たな規模・ジャンルの現場に参加する際知っておいた方が良い事を共有できる場。

スキルアップのために、スキマ時間に新たな知識の情報源としての場。

実際に知識のあるスタッフからノウハウを教えてもらい、質問もできる場。



●女性スタッフの仕事内容・職場環境・雇用条件について

 

・雇用の現状の把握

・雇用環境の改善(労働時間・仕事内容の偏りの緩和)

・雇用条件の範囲の拡充(ライフステージ毎の選択肢を増やすことができないか)

 

女性ならでは、女性でなければならない仕事って何か。性別で分ける仕事の線引きが現場では実際どのようになっているのか。どのような条件で雇われているのかなど、それらを具体的に把握して、今後の仕事の効率化、作業の軽減など、職場環境、雇用条件の改善に繋げていきたい。

                  

また、結婚や子育て、介護などを機に現場を離れる方も多い中、もう一度働きたい人、家庭と仕事の両立を目指したい人、様々な生活条件を踏まえて、能力や技術を活かすこのとできる適切な仕事の場作りなど、活躍のサポートを考えていきたい。    



●女性スタッフのメンタルケア

 

・職場環境の改善(パワハラ・セクハラなどへの対処)

・健やかなメンタリティの維持

 

大切な人材がハラスメントによって流出してしまう事態を目のあたりにし、職場環境の見直し、問題提起をしていきたい。

 

また、様々な環境で、問題や悩みを抱え込む状況になりがちな人が多い中、心のケアも必要。メンタル面のフォロー体制についても考えていきたい。